uchan note

プログラミングや電子工作の話題を書きます

osdev-jpとしてOSCに出展しました!

OSC(オープンソースカンファレンス)2018 Tokyo/Fallというイベントに、OS開発コミュニティ"osdev-jp"として出展しました。osdev-jpとしては初の出展でしたので、記念として記事を書いています。

OSCとはオープンソースソフトウェアのお祭りです。2004から日本各地で開かれていて、東京では年に2回開かれています。OSSを作ってる人たちや使ってる人たちがブースを展示し、それぞれのOSSを宣伝したり、お話したりします。

osdev-jpはGitHubでOS開発の情報を発信したり「はりぼてOS」の改造版を公開したりしています。ということでOSCに出展したわけです。

当日の様子

OSC 2018 Tokyo/Fallは2018年10月27日、28日に開かれました。osdev-jpは両日ともに出展し、OS自作に興味のある人と沢山お話しました。

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この写真は初日にブースの準備完了時のものです。今回は展示用ノートパソコン1台、私(uchan_nos)が書いた書籍、それから「30日でできる!OS自作入門」を並べました。

見てわかるかもしれませんが、初日の展示では動きのあるデモがslしかありませんでした。ブースにせっかく来ても楽しさが伝わらないのは改善すべきところです。

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OSASK計画」のブースでオセロの展示をしていたのを参考にして、2日目はインベーダーゲームの展示をしてみました。ハイスコアチャレンジと称して、来場者にインベーダーゲームを遊んでもらいました。割と効果があって、特に若い人が立ち止まってくれました。

ブースではついでに、自作OSアドベントカレンダーの執筆者募集をしました。12/1から12/25にかけて毎日1記事ずつブログを書くイベントなので、25人の執筆者が必要です。協力いただける方は自作OSアドベントカレンダー2018の空いてるところに登録してください。

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2日を通して沢山の方がブースに訪れてくれました。上の写真はブースに最もたくさんの人がいたときの様子です。

「30日でできる!OS自作入門」の影響

多くの方が「30日でできる!OS自作入門」を知っていましたが、読み進めた日数にはバラツキがありました。買ってから全然読んでない方、3日目くらいで止まっている方、5日目あたりが難しくて停滞中の方、15日目くらいまで読んだ方などなど。もちろん、読み切った方もいましたが、そんなに多くない印象でした。

5、6日目あたりで難しくて止まっている方にアドバイスです。実は、この本の山場(一番難しいところ)が5、6日目の割り込み処理にあります。そして、直後の章からマウス制御という楽しい話題が始まります。ですから、一旦5、6章は理解できなくても読み飛ばして、その次に進むといいでしょう。

印象に残ったのは、この本をmacOSLinuxでやろうと思ったけど、開発ツールがWindows用しかなくて厳しい、という声です。確かに出版当時はそうでしたが、今では移植版の開発ツールを使うことで解決します。 

https://twitter.com/uchan_nos/status/1056400869254606848?s=19

この移植版は、著者である川合さんに依頼されてhikaliumさんが成し遂げた成果物ですから、ほとんど公式と言ってもいいでしょう。Makefileの書き換えをせずにすべての章のソースコードコンパイルできますから、大変便利です。

出版された2006年当時は、まだまだLinuxデスクトップは未熟で、多くの人が使うような状況ではありませんでした。Mac OS Xは10.4が出ていましたが、やはりまだまだWindowsが主流という感じがありました。ですから、その当時にWindowsの開発環境だけ用意するというのは、まあ妥当だなと思います。

しかし、今はmacOSLinuxを使う人が非常に増えました。特に自作OSをやってみようと思う人の半数以上はmacOSLinuxを日常的に使っているのではないかと思います。(ちなみに、私の周りではArchLinuxが人気ですが、私は入門者にはまずUbuntuなど、全部入りのディストリビューションから始めることをおすすめします。私自身もUbuntuを使っています。)

さいごに

来年もosdev-jpとしてOSCに出展しようと思っています。そのときは、もっと展示する自作OSを充実させたいと思っていますので、ぜひご協力お願いします。そして、ブースまで足を運んでいただけると嬉しいです!