人々が OS を自作するきっかけは何だろう
OS 自作はとてもニッチな趣味ですが,ときどきやっている人を見かけます。 「OS を自作してみよう」と思うまでには,まずコンピュータに触れる経験が必要で,加えて OS の存在に気付く必要があるはずです。 業務命令で OS を自作するようなケースを除けば,OS の存在に気づいた上で,さらに OS に興味を持つ必要があります。 彼ら/彼女らはなぜ「OS の自作」に興味を持つのかを調査してみました。
調査方法
OS 自作をしたことがある人を対象に,Twitter でインタビュー,意見募集
結果
聞こえてきた意見を列挙してみます。紹介する文章は,いただいた意見の大意を変えない範囲で筆者により加筆,修正,要約してあります。元の文章はリンク先をご覧ください。
- 大掃除のときに Windows 95 ファーストステップガイドを見つけ,その後 Windows 95 の CD-ROM が手に入ったので Windows 95 を使ってみた。Windows 95 が出すエラーメッセージ(EAX のレジスタ値などが表示されていた)を見て OS の仕組みに興味が出てきて,その後 OS を作ることを思いついた。(@Midi_XPChan さん)
- BASIC より速いプログラムを作るために機械語を学んでいたら,BASIC よりも汎用的なプログラミング環境である OS というものの存在を知った。(@miura1729 さん)
- 学生の頃は OS というのもの認識しないまま Windows を使っていたが,社会人になり様々な OS を使うようになると OS の存在に気づいた。(@shira_kuma2019 さん)
- インフラの仕事で Linux のエラーコードを読む機会が多く,そのエラーがどういう仕組みで出ているかを調べていくうちに OS に興味が出てきた。(@dainivolunteer さん)
- ファミコンで遊んでいた子どもの頃,ただの電気回路でどうしてゲームを遊べるのか不思議に思った。大学時代に UNIX や Linux に出会い OS にはまった。(@dnish324 さん)
- 子どもの頃ファミリーベーシック(ファミコン上で BASIC プログラミングするもの)を遊んでいた。その後『学習漫画よくわかるコンピューター入門』を読み OS に興味を持つ。(@bzircon6 さん)
- アセンブリで MS-DOS 上で動くキーボードドライバを作ったり,ゲームにパッチを当てたりするうちに MS-DOS そのものに興味が出てきた。当時は PC は自分でプログラムを書いて動かすもの,という空気があり,自然に興味を持てた。(@tenpoku1000 さん)
- BASIC を経験した後,フロッピーディスクというものが登場した。ディスク読み書きの機能が必要になり DOS に触れたのが OS に触れ合うきっかけ。(@s_isshiki1969 さん)
- 定形処理を行うために BIOS や BASIC を呼び出せば良いことを知ったのが OS に触れるきっかけ。同時期に OS-9 の記事がよく出回っていたのも OS を知る材料であった。(@shrrdaisuke さん)
- 図書館で『LINUX が Windows を超える日』を読んだのがきっかけ。(@shannon_age さん)